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フロレンティナ・ロスノフスキ大統領

ジョー・バイデン大統領がアメリカ大統領選から撤退を表明し、カマラ・ハリス現副大統領が民主党の新たな大統領候補として選出される見通し」というニュースが、マスメディアを賑わせています。

今回のアメリカ大統領選は、過去に接したフィクション作品を思い起こさせる場面が続いています。
「大統領を作る男たち」に続いての「個人的な思い出話」は「ロスノフスキ家の娘(The Prodigal Daughter")」です。
初めにお断りしておきますが、本稿はこのニュースやアメリカ大統領選について論評するものではありません。

「ロスノフスキ家の娘」はイギリスのベストセラー作家ジェフリー・アーチャーが1952年に上梓した小説。日本では翌年日本語版が発行されました。
当時非常に人気があった作家の作品なので、お読みになった方も多いのではと思います。
随分前に絶版となってしまったようですが、2017年に改訂版が出されたらしく、日本でも昨年(2023年)改訂版の翻訳が出版されたようです。


「ロスノフスキ家の娘」は、同著者による「ケインとアベル」という作品の続編として書かれたものです。
「ケインとアベル」は、ポーランドの名字もない貧しい漁師に育てられたヴワデグとアメリカの裕福な銀行家の御曹司ウィリアム・ケインの物語。全く別の世界で同じ日に生まれた2人の運命がやがてからみあい、壮大な復讐劇が展開されていきます。もちろんツッコミどころはいろいろありますが、ラストのどんでん返しまで、いかにもアーチャーらしくとにかく「面白い」作品です。

その続編となる「ロスノフスキ家の娘」は、このヴワデグの娘であるフロレンティナの半生を描いたサクセスストーリー。
読んでいらっしゃらない方からの「待て待て、ロスノフスキ家というのはなんだ」というツッコミが聞こえますね。

貧しくても成績優秀だったヴワデグはその地方の領主であるロスノフスキ家の子息レオンの学友として男爵家に迎えられますが、第一次世界大戦とその後のポーランドソ連戦争により、男爵とレオンは亡くなってロスノフスキは断絶。自分もソ連の収容所に連行されるところでしたが、かろうじて脱出し、アメリカへの移民を乗せた船に潜り込みます。アメリカに到着したヴワデグを担当した入国管理官は、ロスノフスキー男爵からプレゼントされ、今や形見となったヴワデグの腕輪に刻まれた文字を見て言います。「アメリカへようこそ。アベル・ロスノフスキ男爵。」

アベル・ロスノフスキとなったヴワデグは、才能と努力、そして運にも恵まれ、アメリカのホテル王となっていきます。その娘がフロレンティナ・ロスノフスキです。

父の才能と野心を受け継いだフロレンティナは、才女として育ち、父の跡を継ぐものと思われていましたが、よりによってロスノフスキ家の宿敵であるケイン家の息子と恋に落ちて駆け落ち・・・と、少々ステレオタイプストーリーテリングが続くのですが、そのあたりは本稿にとっては重要ではないので、省くとして。
フロレンティナは政界に進出して頭角を現し、大統領候補予備選に出馬するまでになります。この予備選には惜しくも敗れて大統領候補にはなれませんでしたが、副大統領候補となり、大統領選に勝利して副大統領となります。

そしてラストシーン。
高齢の大統領が突然死。かけつけたフロレンティナは、聖書を差し出されてこう言われます。「まずは宣誓をしてください。フロレンティナ・ロスノフスキ大統領」
(大統領の死因とこの最後のせりふは正確には覚えていませんが・・・つまりはこういうことです)


残念ながら「改訂版」は読んでいないのですが、2017年ということは、2016年にヒラリー・クリントンが史上初の女性大統領候補なったことを何かの形で反映させたのでしょう。
この時ヒラリー・クリントンが打ち破れなかった「ガラスの天井」。フロレンティナはそれを打ち破った・・・というのも少し違うような気がしますね。さすがはアーチャー、「その手があったか」という「裏技」でフロレンティナをガラスの天井の「上」に立たせました。

フロレンティナ・ロスノフスキはポーランドからの移民2世。そして初の女性副大統領。現職大統領の死によって大統領に。フロレンティナは「花」。
カマラ・ハリスはジャマイカとインドからの移民2世。そして初の女性副大統領。現職大横領の選挙戦撤退によって大統領候補に。カマラは「蓮の花」。


重ねて書きますが、
「ロスノフスキ家の娘」はフィクションです。実際の国・団体・事件等とは一切関係ありません。

 

エコロ爺さん

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